画像: Flickr(European Parliament)
スコットランドにあるAmazonの倉庫では2021年4月の1週間で12万4000点以上の商品が破棄されていることが明らかとなり、世界的に衝撃が走りました。そして、このニュースは若干18歳にして環境活動家として活動するグレタ・トゥンベリさんにも届いてしまったようで、「根本的に間違ってる!」と怒りの声を上げているようです。
スコットランドのファイフ州にあるAmazonのダンファームリン倉庫について、イギリスのITVニュースが調査した結果、1週間に10万点以上の商品が廃棄されていることが明らかにされました。この倉庫から流出した文書によると、2021年4月だけで新品のスマートテレビ、ノートPC、ヘアドライヤー、書籍など12万4000点以上の商品に廃棄マークされていたとのことです。これ以外にもAmazonでは週によっては最大で20万点以上の商品が廃棄されていたことがあったことも元従業員の情報で明らかにされました。
この情報を知ってしまったグレタさんはTwitterでITVニュースの報道にリプライする形で「たった1つの倉庫で『こんなことをしておいて』『利益が生み出せる』のだとしたら、何かが根本的に間違っているという証です」と投稿。Amazonの業務形態に大きな問題があると指摘しています。
”A leaked document showed more than 124,000 items marked as 'destroy' in just a week.”
This is just ONE warehouse.
If you have a system where this possible - and even profitable - that’s a clear sign that something is fundamentally wrong. https://t.co/bAMsxuZ2Nr— Greta Thunberg (@GretaThunberg) June 23, 2021
グレタさんが指摘するAmazonの問題点は同社の「倉庫ビジネス」に関わってくる問題です。Amazonには多くの業者が金銭を支払って、商品を倉庫に収容することで、注文から発送まで迅速に行うことができます。
当然、倉庫は有限のスペースしかないため、商品が売れ残ったり、業者が倉庫への保管料を支払わなかったりした場合、そのような商品を倉庫に置くよりも廃棄して、新しい商品を入れる方が売り上げにもつながるため、Amazonが支払う費用は最終的に安くなるのです。
しかし、AmazonはITVニュースで実態を明らかにされた後、「弊社は製品廃棄ゼロを目標に努力している最中で売れ残った商品の再販のほか、慈善団体への寄付、リサイクルを優先するようにしています」とコメントしています。
今回明らかになったダンファームリン倉庫の場合、12万4000点以上が廃棄された週に寄付に回された商品は2万8000点とのことで、製品廃棄ゼロが実現されるのは、まだまだ先であることが見えてきます。