「学生は病気の媒介者だ」と発言した教授、大学から停職処分を言い渡される

画像: YouTube(Barry Mehler)

アメリカのミシガン州にあるフェリス州立大学の教授がYouTubeに「学生に対して授業に出席しないよう」求めるムービーを投稿しました。このムービー内で教授は「学生は病気の媒介者だ」と発言し、大学から停職処分を受けてしまったとのことです。

この発言を行ったバリー・メーラー氏はフェリス州立大学で社会学および人文学の教授であり、「人種差別」と「歴史における優生主義や思想」に関する分野を専門としています。

メーラー教授が教鞭をとるフェリス州立大学は学生数を約1万5000人近く抱えていますが、記事作成時点で新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大が問題になっている中で「学生のワクチン接種」を義務付けない方針を掲げているようです。

このため、同氏は自身のYouTubeチャンネルに投稿したムービーの冒頭で宇宙飛行士のようなヘルメットをかぶって「空気を吸うのは危険だ」と述べ、スタートレックの番組で見られるような発言を行いました。実際は冗談だったようで、その後は「私は74歳でウイルスに対する抵抗力が弱いのです。このため、おじいちゃんの生死を気にしないのなら直接話にきてください」と教授と連絡する際はZoomを使ってほしいと語っていました。

このムービー中で本人は「学生は病気の媒介者で近くにはいたくない」「学生は私にとって新型コロナに感染するきっかけでしかない」といった過激な発言も行っています。いずれの発言もユーモラスな口調でブラックジョーク程度にしか聞こえないのですが、大学側は非常に問題ある発言だと感じてしまったようでした。

フェリス州立大学で学長を務めるデイビッド・アイスラー氏は同氏は「この動画は不敬かつ不快であり、本学の価値観そのものを反映する内容ではありません」と述べ「(メーラー氏が語った)内容は大学の立場を表すものではない」と続け、メーラー氏を有給での停職処分としたことを発表しました。

しかし、当のメーラー氏は「学長は私のことが元々嫌いなのです」と処分に対しては学長の個人的主観によるもので納得していない様子。同氏は「ムービー自体はただのパフォーマンスだったんですけどね」と語り、学生にわかりやすく説明するために行ったと明かしていました。