新型コロナの副作用として代表的なものが香りを嗅ぎ分けられなくなる「嗅覚異常」です。一時的とは言え、嗅覚を失ってしまった場合は香りから「今が危険な状態にあるか」などの判断ができなくなります。このため、「室内がガスで充満している場合」はその判断ができずに、死に至ってしまう可能性もあります。このような問題を解決するため、AI(人工知能)が人間の代わりに匂いを判断する「AI鼻」が登場しました。
- Umm, this AI tool can...smell for you
- This AI nose can help you sniff out your surroundings - TechStory
- GitHub - kartben/artificial-nose: Instructions, source code, and misc. resources needed for building a Tiny ML-powered artificial nose.
この人工鼻を開発したのはMicrosoftでプリンシパル・プログラム・マネージャーを務めるベンジャミン・ケイブ氏。同氏はAIを利用して匂いを嗅ぎ分けることができる「AI鼻」を開発しました。このAI鼻は通常の鼻と形状はよく似ていますが、少し大きめのサイズになっています。
画像: Mashable
これはTinyMLによる機械学習を行うためのチップと匂いを嗅ぎ分けるためのセンサーを搭載した基板が搭載されているためです。
画像: Mashable
AI鼻が嗅ぎ分けた匂いは背面のモニターで確認することができ、「どんな香りに近いか」をパーセンテージ表記で表示してくれます。
画像: Mashable
このAI鼻を作るために必要な「材料」「AI鼻の3Dモデル」「プログラムのソースコード」「匂い判別のための学習手順」等については、ケイブ氏がGitHub上に公開しており、DIYで作ることが想定されています。鼻やモニターを取り付ける土台は3Dプリンターで作ることが想定されているので、基本的に土台はなくても動作するはずなので、こういうのを作ってみたいと考えるひとは自作にチャレンジしてみるのもアリです。
実際に、このAI鼻が動作している様子はMashableが公開しているムービーで確認することができます。