Linux Kernel 5.13リリースで「M1搭載MacのLinux化が現実に」まだM1内蔵GPUには非対応

macOSは使いたいとは思わないけど、M1プロセッサに魅力を感じていて、M1チップ上でLinuxを動かしたいという思いを馳せている人が一定数いるはずです。そんな人たちの思いを知ってか知らずか、M1チップに対応したLinux Kernel 5.13がリリースされたとのことです。

今回リリースされたLinux Kernel 5.13はARMアーキテクチャで動作する新しいチップに対応しました。対応したチップにはApple M1が含まれており、M1チップを搭載するMacBook Air、MacBook Pro、Mac mini、iMacでLinuxを実行できるようになります。

当然ながらmacOS上で動作するVirtual Box等の仮想マシンを使用すれば、Linuxを実行することは可能でしたが、この方法ではM1チップの性能をフルに活かすことができません。そこでLinux Kernelの開発者はM1チップ上でKernelを直接実行できるようにするため、機能追加に取り組んでいましたが、その努力が実を結んだとのことです。

画像: Flickr(Sunny Ripert)

しかし、Linux Kernel 5.13に実装されている機能ではM1のGPU処理には対応しておらず、グラフィックスのアクセラレーション機能を使用することはできません。Linux Kernelの開発者はこの機能実現に向け、今後も開発を続けていくとしています。

なお、Linux Kernel 5.13には新しいARMチップサポートのほかに、LSMCFIのサポート等のセキュリティ機能が追加されています。これ以外にはAMDの映像補正機能であるFreeSync対応のHDMIに対するサポートも追加されています。