テスラが「環境に悪い」としてビットコイン決済を停止すると発表、環境負荷の少ないChiaへの移行も検討か

テスラと言えば、ビットコインで同社の車を決済できるようにしたことでも知られており、これに合わせて同社CEOのイーロン・マスク氏の情勢に合わせたスピーディーな判断力や決断力、実行力はいつも注目を集めています。そんな中、2021年5月13日にマスク氏がTwitterで「ビットコインは環境に悪いこと」を理由に、ビットコイン決済を停止すると発表しました。

マスク氏は2021年3月24日に「ビットコインでテスラ車を購入できるようになった」とTwitterに投稿し、テスラがビットコイン決済を始めたと発表。この発言からテスラ車をビットコインで購入することが可能になりました。この事実も影響してか、ビットコインの価値は700万円を突破するまでに高騰することになりました。

しかし、ビットコインのマイニングを効率良く行うためには消費電力の大きいビデオカードがたくさん必要です。この事実が多くの人に知れ渡るようになると、ビットコインのマイニングで消費される電力のために、多くの化石燃料が使用されていることが問題視されるようになりました。

そして、遂にマスク氏も同様の問題を感じたのかTwitterにて「テスラとビットコイン」というタイトルで「ビットコイン決済を停止する」ことを発表しました。マスク氏が公開した文書には「弊社はビットコインのマイニングや取引において、化石燃料の使用量が大幅に増加していることを懸念し、仮想通貨決済を停止しました。ビットコイン決済については、環境負荷の少ないエネルギーでマイニングが行われるようになれば、すぐに取引を再開するつもりです。また、当社はビットコイン取引の1%未満のエネルギーで済む、他の仮想通貨への移行も検討中です」と書かれています。

同社の発言によると、「ビットコインのマイニングや取引」で使用される電力がクリーンなエネルギーに置き換わるか、環境負荷の少ない仮想通貨への移行を検討しているとのこと。しかし、ビットコイン取引に使用される電力がクリーンなものに置き換わるには「かなりの時間を要する」ため、環境負荷が少ないとされるChiaなどでの仮想通貨決済に移行するのが現実的であるともいえます。

今回の発表の影響はビットコインの取引額の方に大きく影響を及ぼしており、この発言以降はビットコインは2000ドル(約22万円)ほど価値が下がってしまう結果となりました。

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