画像: Flickr(The National Crime Agency)
インド当局はグジャラート州のムンドラ港で大規模な捜査を行い、約3トンのヘロイン(約27億ドル:約2960億円相当)を押収したと発表しました。このヘロインはアフガニスタンから出荷したとみられており、記事作成時点でアフガニスタンを実効支配しているタリバンの収入源になっていた可能性があるとのことです。
ムンドラ港で押収されたヘロインはアフガニスタンから出荷されたもので、当初「タルク石」として申告されていました。積み荷自体はイランのバンダレ・アッバース港からインドのムンドラ港に出荷されたとのことです。インド当局は「イランのバンダレ・アッバース港から出荷された積み荷に『違法薬物』が含まれている疑いがある」という情報を掴み捜査を行ったそうです。
当局は「ムンドラ港に出荷された積み荷を調べたところ、コンテナから違法薬物と思われるものが押収されました。その後の調査でこの薬物はヘロインであることを確認しています」と説明しています。当局は今回の捜査で2名を逮捕しており、他にも関係者とみられる複数の人物の調査を続けているとのことです。
国連薬物犯罪事務所(UNODC)によると、アフガニスタンはヘロインやアヘンの原料であるケシの生産量は過半数を占めています。世界で流通しているヘロインやアヘンの8割はアフガニスタンで生産されています。同国は2021年8月に反政府組織タリバンが政権を担っていますが、女性の人権問題等の影響で国外からの支援をなかなか受け入れられずにいます。
このため、タリバンは薬物の取引で外貨を得ざるを得ない状況になっていることから、このような違法薬物の大量生産が行われ、さまざまな国への違法な輸出が行われている可能性が指摘されています。