「地元に愛されすぎた」ホームレスの男性の葬儀に3000人以上が参列

画像: Twitter(Suraj Suresh)

インド南部にあるカルナータカ州にあるフービナ・ハダガリの町で事故で亡くなったホームレスの男性に別れを告げるため葬儀が執り行われることになりました。このホームレスの男性は生前、町で愛されていたこともあり、3000人以上の人々が参列し、ちょっとしたパニックになったとのことです。

バスに轢かれて亡くなってしまった男性はバシアという名前で地元では「Huchcha Basya(狂ったバシア)」というあだ名で呼ばれていました。このあだ名が付けられたのはバシア氏が地元の人々からお金を恵んでもらう際に「1人から貰うのは1ルピー(約1.5円)のみ」というルールを持っていたからです。

ある人はバシア氏にもっと大きな額のお金をあげようとしても「1ルピー以上は貰うわけにはいかない」と余ったお金は返すと言い張りました。その人は何度もお金を渡そうとしましたが、バシア氏は絶対に受け取らなかったそうです。そんなことから、バシア氏は「1ルピー以上は受け取らない変わった人」というイメージが多くの人に植え付けられ、地元の人々に覚えられるようになりました。

そんなバシア氏がバスとの交通事故で亡くなると、地元住民や組織、商店が資金を出し合い、彼の葬儀を執り行うことが決定。バシア氏の葬儀には3000~4000人以上の人々が参列する事態に発展しました。実際のバシア氏の葬儀の様子はカルナータカ州でジャーナリストとして活動しているスラジュ・サレシュ氏が自身のTwitterアカウントで公開しているムービーで確認することができます。

実際に葬儀に参列した地元住民は「バシアにお金を渡したら、彼は懸けた2本の前歯を見せて大きく笑っていた様子を今でも覚えています。彼は誰にも迷惑をかけなかったこともあり、この町に住む住人の間では欠かすことのできない仲間でした」と語っていました。