「iPhoneも2024年までに対応必須」EUでスマホ等の充電ポートをUSB Type-Cへの統一が義務化

画像: Flickr (Tony Webster)

記事作成時点において、Androidスマートフォンの充電端子はUSB Type-Cが採用されていますが、Appleのスマートフォン「iPhone」では未だにApple独自規格のLightningが採用されています。しかし、欧州連合(EU)は2024年6月8日にスマートフォンやタブレット、デジタルカメラ等の充電端子は2024年までにUSB Type-Cに統一に合意。AppleはiPhoneの充電端子を同年までにUSB Type-Cに変更せざるを得なくなったとのことです。

「iPhoneはLightning」「AndroidスマホはUSB Type-C」で充電しなければならないことに、これらのスマートフォンを両方を持っているユーザーや家庭では充電に頭を悩まされてきました。2019年に行われた欧州委員会(EC)の調査によると、2018年にスマートフォンと共に販売された充電器の半数はUSB micro-B(Micro-USB)端子、29%がUSB Type-C、21%がLightning端子となっていたそうです。

特に昨今ではUSB Type-Cの方が優れていることもあり、AppleでもiPadやmacbookなどでもType-Cコネクタを採用。現時点でLightning端子はiPhone専用の端子というのが現状です。しかし、AppleはiPhoneの充電用端子をUSB Type-Cに変更することはなく、かたくなにLightningを採用し続けていましたが、その動きもEUによって封じられることになりました。

EUの合意した内容は「2024年秋までにEU内のすべての携帯電話、タブレット、デジタルカメラの充電端子としてUSB Type-Cで統一する」というもの。ECの域内市場担当のティエリー・ブルトン氏は「今回成立した合意内容で消費者にとって、約2億5000万ユーロ(約358億5000万円)の節約になる」と語り、今回の合意した内容の効果は高いと述べました。

当然、今回の合意により、AppleはEUで販売するiPhoneの充電端子を2024年秋までにUSB Type-Cに変更することが義務付けられることになります。なお、EUのこの動きを以前から察知していたAppleは「この内容が合意すると、イノベーションが損なわれ(スマートフォンなどの)廃棄物の山が出来上がるでしょう」と警告していましたが、記事作成時点で今回の合意についてコメントは発表していません。

ペンギン議長の一言
iPhoneがUSB Type-Cになったら乗り換えてみようかな。ただ、以前にAndroidからiPhoneに乗り換えて「自分には合わない端末」と感じて、元に戻ってしまったので、実際に乗り換えることはなさそうですが……