Appleが機密情報を漏洩させたとして元従業員を提訴

機密情報の漏洩は社会的にも影響度の高い問題です。システムの不具合など人為的なミスに起因した意図的なものでない場合はいい印象はないものの、早急な対処を取ってもらいたいと思います。しかし、2021年1月には三井住友銀行のシステムの一部ソースコードがGitHubに漏洩したように業務に携わる人間が自身の私欲を満たす目的で流出させた場合には業務に関係ない人が見ても嫌悪感を持たざるを得ません。このような問題はアメリカを代表する企業のAppleでも起きたようで訴訟問題に発展しています。

Apple sues former employee for allegedly leaking to media | AppleInsider

Appleの訴状によると、同社で製品デザインや材料研究などを行っていたサイモン・ランカスター氏が自身の利益を得るために企業秘密を含む内部情報を外部メディアにリークしたとのことです。同氏は後にArrisという材料研究のベンチャー企業で働くことになりますが、リーク情報と引き換えに同社の利益を得ていた疑いが指摘されています。

また、ランカスター氏の所属するArrisはAppleの関連企業という立場であったため、同氏がAppleの機密情報を大量に吸い上げることを可能であったことも被害が大きくなった理由といえます。ランカスター氏が取得した機密情報はApple社内で「プロジェクトX」と呼ばれるほど機密度の高いものであり、同社の今後の拡張現実(AR)に関する取り組みやAirPods Max等の製品情報であると噂されています。

Appleはアメリカの営業秘密保護法およびカリフォルニア州の統一営業秘密法、そして契約違反の3つの違反による損害賠償を求めて訴状を出しています。

ペンギン議長の一言

機密情報の漏洩については通常は入社時・退職時に契約を取り交わすため、これを違反した行為を行った場合は大変なことになることは目に見えています。にもかかわらず、なぜこういった意図的な除法漏洩をして私腹を肥やす行為する人がなくならないのでしょうか?