SpaceXが「ロケット型宇宙船の基地を海上に建設中」と発表、洋上での宇宙船離着陸のため

航空宇宙メーカーのSpaceXが海上に宇宙船の離着陸用の基地を建設中であることを同社のCEOであるイーロン・マスク氏のTwitterでの投稿を通じて、明らかにしました。2022年中には稼働する見込みとのことです。

建設中とされている海上宇宙船基地は「ダイモス(Deimos)」と名付けられており、記事作成時点でSpaceX社が試験運用を行っているロケット型宇宙船の発射台兼着陸台としての機能することが期待されています。マスク氏によると、将来的にはこの宇宙船を用いて火星に人類を送ることを計画しています。

海洋上での宇宙船基地の建造については、2020年6月にマスク氏が「SpaceXは火星や月、そして地球を周回する旅行のために浮遊式の大型宇宙船基地を建設している」と述べていました。しかし、翌月にSpaceXがアメリカ・テキサス州の沖合にある2基の石油掘削装置を宇宙船基地用に購入したことが以外は具体的な情報が出てきていませんでした。

そんな中、SpaceXのCEOでテスラのCEOとしても知られるマスク氏は2021年5月31日にTwitterで「SpaceXの海洋宇宙船基地のダイモスは来年の打ち上げに向けて建設中です」とツイート。このツイートにはSpaceXのファンが「ダイモスのイメージ画像」をリークしたツイートを引用しており、このツイートがほぼ事実であることを認めた形にもなっています。

SpaceXは2021年5月初めにロケット型宇宙船のプロトタイプである「SN15」の離着陸試験を行っており、宇宙船の軟着陸に初めて成功しています。今後は洋上の宇宙船基地を用いたロケット型宇宙船の離着陸試験を行い、安全な離着陸が可能になれば、多くの人が夢に描いていた宇宙旅行が現実のものになるのかもしれません。