「天安門事件削除は検閲?」海外で大人気の開発者向けエディター「Notepad++」がBing検索機能を削除したと発表

1989年6月4日に中国で起きた天安門事件から記事作成時点で33年経過した記念日にMicrosoft Bingの画像検索結果から天安門事件の象徴である「戦車男」の画像が削除されるという問題が発生しました。Microsoftは「人為的ミス」であると原因を報告していますが、海外の開発者に大人気のテキストエディター「Notepad++」はこの動きに抗議する形で「Bing検索機能」を削除したと発表しました。

Notepad++は数多くのプラグインを用いてさまざまな機能拡張をしたり、インストール直後から80以上のプログラミング言語を扱うことができたりすることから、海外の開発者を中心に多くの人が利用しているテキストエディターです。テキストエディターの人気ランキングでは毎年上位に入る常連としても知られています。

そんなNotepad++ですが、先日のMicrosoft Bingが「天安門事件」を画像検索結果から排除したことを受けて、同ソフトウェアの著者であるドン・ホー氏はGitHubで「検索エンジンが検閲を行った場合、検索結果はそのクオリティを保てず、信頼も失います。このため、 Notepad++ のインターネット検索機能で利用できる検索エンジンから『Microsoft Bing』を削除しました」と発表。実際にNotepad++のソースコードからMicrosoft Bingが削除されているようです。

この変更が一時的なものか、恒久的に行われるものなのかは記事作成時点では明らかではありません。しかし、この変更を受けて、GitHub上では懸念を示す声を上げている人も多く、「オープンソースの開発に外部の政治的要因等の影響を受けて、機能を除外することの是非」が今後問われていくものと考えられます。

記事作成時点において、Microsoft Bingで「戦車男」の画像検索は可能な状態です。

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Microsoft Bingの画像検索から「戦車男」が削除されている問題は以下の記事から確認することができます。