休暇中の女性医師が「落石事故で死亡する数分前に」ツイートした内容が発掘される

インドのヒマチャル・プラデシュ州にある山岳地帯で2021年7月25日の午後に巨大な岩の落石が発生し、9人が命を落とすという事故が発生しました。被害者の1人である医師のディーパ・シャルマ氏は事故に遭う数分前に自身のTwitterアカウントにツイートしていたことが明らかになりました。

事故当時、彼女は駐車中の車に乗っていたとされており、付近にいた8名とともに命を落とし、数十人が負傷したと伝えられています。シャルマ氏はこのとき、チベットの国境付近にほど近く、今回落石事故が発生したサングラ渓谷にいたことが明らかになっています。

シャルマ氏が行った最期のツイートでは「インドで一般人が入れるギリギリの地点に立っています。この地点を越えて80キローメートル先には中国が違法に占領したチベットとの国境があります」と書かれており、サングラ渓谷の美しい風景とともに彼女の元気な姿が撮影された写真が掲載されていました。

シャルマ氏のTwitterのタイムラインにはヒマチャル・プラデシュ州で撮影された美しい写真がたくさん掲載されていましたが、これらのツイートが彼女の最期の投稿となってしまったのです。最期の投稿の前日には「母なる自然なくして、生きられない」と投稿しています。この投稿後に奇しくも大自然に殺されてしまうというのは皮肉な話かもしれません。

インド気象局によると、モンスーン(雨季)の時期になると、この付近では土砂崩れが頻発することから、警告が何度も出されているとのことです。