水遊びをしていた7歳の少年が「アメーバに脳を食べられる病気」に感染して死亡、致死率97%

アメリカのカリフォルニア州で湖を泳いで遊んでいた7歳の男の子が「脳を食べるアメーバ」として知られるフォーラーネグレリアに感染し、死亡するという事件が発生しました。なお、フォーラーネグレリアに感染した場合の致死率は97%とのことです。

フォーラーネグレリアに感染すると、原発性アメーバ性髄膜脳炎と呼ばれる病気が発症します。フォーラーネグレリアは温かい淡水域に生息しており、このアメーバーに汚染された水に人が潜った場合、鼻の穴からフォーラーネグレリアが侵入し、脳組織を食い散らかし始めます。この影響は非常に深刻で多くの場合は感染から10日以内に死に至るそうです。

しかし、この病気自体は比較的珍しいものと位置づけられており、アメリカのカリフォルニア州においても1970年から約50年間で10の症例しか報告されていません。また、明確な治療法は確立されておらず、一度感染してしまうと97%が死に至ることが明らかになっていますが、残り3%の患者が生存したかについての理由も良くわかっていないそうです。

基本的にフォーラーネグレリアに感染しないようにするためには温かい淡水域での遊泳や水遊びを行わないことが挙げられます。このため、夏場に水遊びを行う場合はプールや海水浴を楽しむのが良いとされており、仮に湖や川で遊ぶ場合はノーズクリップを使用するなどして、鼻から水が入らないように工夫すべきであるとのことです。

しかし、何の対策も取らずに川や湖で遊んだとしても、10日間の間「激しい頭痛」「発熱」「吐き気」「嘔吐」などの症状が出なければ、感染していない可能性が高いとされています。なお、フォーラーネグレリアは40度近くの温水でも生息できるため、温泉などでも潜る行為は行わない方がよいとのことです。