韓国のソウルにある約4分の1の女子校(中学、高校)では「白以外の下着着用はNG、定期チェックあり」のルールを課していることが明らかになりました。すると、ソウル教育庁は「白い下着の着用を義務付ける校則」を撤廃するよう、同市内の女子校すべてに通達を行ったとのことです。
ソウル市議会議員のムン・ジャンギル氏によると、2021年8月23日時点でソウル市内にある女子校129校のうち31校で「下着は白以外禁止」のルールが存在しているようだと中央日報で明らかにしました。これらの学校では「白い無地の下着以外は減点対象」「レースの付いたものは禁止」「ブラウスは腕を上げたときに下着が見えない長さでなければならない」などといったルールが設定されていたとのこと。
当然、このようなルールに対して生徒側も不快感を示しており、韓国の青少年活動団体「アスナロ(ASUNARO)」には下着の謎ルールに関する400件以上の苦情が寄せられていました。アスナロによると、女子学生の多くは教師からの下着の色チェックを受けるのに不快感を感じていたようです。
このような声を受けたソウル教育庁は各学校に対して「自主的に校則を撤廃する」か「2021年末以降に強制撤廃する」かの2択を迫っています。ソウル教育庁の広報担当者は「少し前までは教育機関に校則を改正させるのは困難でした。公立の学校は当然私達の主張を受け入れてくれるのですが、私立の学校に対しては法的拘束力がありませんでした。このため、校長や理事、運営委員会等に阻まれてしまうことが多かったのです」と語り、ソウル教育庁の指示に強制力が付いたことで、このような対応が取れるようになったとしています。
記事作成時点において、謎ルールを設けていたソウル市内の女子校31校のうち、6校はソウル教育庁の指示通り「ルールを撤廃する」と2021年8月24日に発表しました。年内にどれだけの学校が自主的にルールを撤廃するかは要注目です。