アメリカのテキサス州で「妊娠し、妊娠6週目を目安に確認できるとされる『胎児の心拍』を医療関係者が確認したら中絶できない中絶禁止法が施行されました。多くの人はこの胎児の心拍が「心臓によるもの」と考えがちですが、実際にはそうであると断定できないとのことです。
フロリダ州のマイアミにあるニクラウス小児病院の胎児ケアセンターでメディカルディレクターを務めるサイマ・アフターブ氏によると「妊娠6週目に超音波検査を行うと、将来、胎児の心臓となる部分に小さな動きがある」とのことです。
しかし、この段階では心臓は完全に形成されておらず「鼓動」自体は聞こえてきません。あくまでも超音波検査で電気的な信号のみを捉えることができるレベルであり「医師が女性のお腹に聴診器を当てても、心音が聞こえてこないはずです」とアフターブ氏は説明しています。
心臓が完全に形成されるようになるには、まだまだ多くの発達過程があります。妊娠の初期(妊娠第1期)は器官形成期であり、臓器が形成される時期であり、妊娠6週目に「鼓動」が確認されてから4~6週間かけて心臓が形成されます。
このため、アフターブ氏は「今回の中絶禁止法は『胎児の心拍の検出』に着目しているみたいですが、妊娠6週目の時点では心臓自体がまだ形成されていない」と語り、中絶禁止の法律の方向性に疑問を感じているようです。
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