新型コロナとインフルエンザに同時感染「フルローナ」の初症例がイスラエルで報告される

イスラエルでインフルエンザ新型コロナウイルス感染症の2つの病気が混合した「フルローナ(flurona)」と呼ばれる最初の症例が報告されました。現地報道によると、この病気にかかった人は妊娠している若い女性で症状は軽いものの入院中とのことです。

ペタフ・ティクヴァ市にあるベイリンソン病院の婦人科で科長を務めるアーノン・ヴィジュニッツァー氏は「この女性は病院の検査でインフルエンザと新型コロナウイルスで陽性反応が出ました」と述べており、念のため、再検査しても両方とも陽性反応だったと語っています。

インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の違いについて、同氏は「症状自体は同じです。どちらもウイルス性で上気道を攻撃して、呼吸困難を引き起こします」と説明。このため、イスラエル保健省は2つの感染症が同時に発症することで、深刻な症状を引き起こす可能性があるかもしれないことから、この症例の研究を進めています。

ヴィジュニッツァー氏によると、記事作成時点でインフルエンザに感染する妊婦が増えてきているようで「新型コロナウイルス感染症なのかインフルエンザかわからない場合にも、これらと同じ病気の患者として扱うようにしています」と語り、症状の大部分は呼吸器系の問題のため、同様の措置を行っていると述べていました。

なお、今回「フルローナ」に感染した女性については症状自体も軽く、容態も安定しているため、2022年1月5日に退院する予定だそうです。