オミクロン株に感染した人でも3回目のワクチン接種は必要なのか?

2022年2月4日時点で新型コロナウイルスオミクロン株が日本国内でも猛威をふるっており、1日当たり10万人を超える感染者数を叩き出しています。現時点では3度目のワクチン接種が求められていますが、「オミクロン株に感染したら3度目の接種っていらないんじゃないの」と考える人もいるはずです。では実際にオミクロン株に感染しても3度目接種が必要なのかどうかについて、Live Scienceが説明しています。

結論から言えば、基本的に3度目のワクチン接種は必要です。人体の中には抗体があり、この抗体が新型コロナウイルス特有のスパイクタンパク質を検知したときはタンパク質の種類を見分けて対応を行います。

過去に感染したコロナウイルスと同型であると判断した場合は即座に抗体によってタンパク質の除去活動がなされますが、そうでない場合、ウイルスの特徴に応じた抗体を作るのに時間がかかるため、その間、体はほぼ無防備の状態となり、病気に感染した状態となります。

オミクロン株特有のスパイクタンパク質は多数の変異が可能なものです。このため、一度オミクロン株に感染した人でも別の変異したオミクロン株に感染すると、抗体は「新種のウイルスが入ってきた状態」として判断するため、結局感染してしまうという状況に陥る可能性が高いのです。

当然、異なるオミクロン株のウイルスは新規のウイルスとして扱われてしまうことから、人によっては複数回目の新型コロナウイルス感染で重症化してしまう可能性があります。また、ワクチンを2度接種していても、時間が経過することでワクチンの効果が低下することも確認されており、3度目のワクチン接種は体を守るために必要になるのです。

なお、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は現在「オミクロン株に感染している人」については症状が治まり隔離期間が明けてからの3度目のワクチン接種を、「感染したけど症状なし」の人の場合も隔離期間(最低2週間)経過後に接種することを推奨しています。