記事作成時点でウクライナはロシアから侵攻を受けている状態となっていますが、戦争開始から約1カ月でロシア軍はウクライナ南部にあるヘルソンを制圧したと主張しています。しかし、実際のヘルソンでは反ロシア派の人が多くいて、抗議活動が定期的に行われているようです。しかし、それを許せないロシア側は抗議活動に集まった人たちを銃やスタングレネードで攻撃しているとのことです。
ロシアの治安部隊が抗議集会参加者に対して発砲している様子はYouTubeのGuardian Newsが公開しているムービーで確認することができます。この映像は抗議集会参加者がスマートフォンで撮影した当日の様子のほか、ヘルソンにある広場が見える位置に設置された監視カメラの映像のもので、どのような形で集会参加者が攻撃されたかがわかるようになっています。
映像ではロシア軍への抗議を行うため、広場に集まった人々が治安部隊からスタングレネードを投げ込まれている様子や威嚇射撃と思われる銃声音が聞こえており、人々を解散させようと躍起になっている様子が見て取れます。
また、The Wall Street Journalの記者を務めるヤロスラフ・トロフィモフ氏はこの攻撃のあった場所から少し離れた位置からのものとみられるムービーをツイート。トロフィモフ氏はツイートの中で「ロシア軍は抗議集会に集まった人を解散させるために『催涙ガス』(毒ガス)を使った可能性があります。もし、これが事実であれば、重大な戦争犯罪に該当し、(ロシアも加盟している)ジュネーヴ条約に違反する行為です」と述べています。
Looks like Russian soldiers used tear gas to disperse the protest in occupied Kherson today, in addition to live fire. If so, it is a war crime and a clear violation of the 1925 Geneva protocol, ratified by Russia, that forbids the use of riot control gas by military forces. pic.twitter.com/tjk08i57So
— Yaroslav Trofimov (@yarotrof) March 21, 2022
なお、このロシア軍の攻撃により、少なくとも1名が負傷したとのことですが、けがの具合等は記事作成時点で明らかになっていません。