SpaceXの宇宙船の残骸が農地に複数落下、大地に突き刺さっているものも

画像: YouTube (ABC News (Australia))

2022年7月29日の午前7時頃、オーストラリアのニューサウスウェールズ州にある羊農家の所有する農地にロケットの部品のようなものが散らばっていることが確認されました。宇宙物理学者によると、SpaceXが打ち上げた宇宙船の一部の部品ではないかとのことです。

同日の午前7時頃に「ドーン!」という大きな音に驚いた羊農家のジョック・ウォレスさんと隣の家に住むミック・マイナーズさんはすぐさま音のした場所に向かったそうです。すると、ロケットの残骸のような部品が複数落ちているのを発見。ウォレスさんはすぐにオーストラリアの民間航空局に連絡しました。

すると「アメリカ航空宇宙局(NASA)に問い合わせてほしい」と回答をウォレスさんは受けましたが、どうすればいいかわからなかったため、オーストラリア国立大学で宇宙物理学者のブラッド・タッカー氏に調査を依頼。

調査を行ったタッカー氏によると「2人が大きな音を聞いた時間帯にSpaceXの宇宙船Crew-1の残骸がオーストラリアのニューサウスウェールズ州の南部で大気圏に再突入している事実がある」ようで、発見された物体は同宇宙船の部品である可能性があるとのこと。実際に発見された残骸の様子はYouTubeのABC News (Australia)が公開しているニュース映像で確認することができます。

タッカー氏は「元々、この宇宙船の残骸はオーストラリアとニュージーランドの間の太平洋の海上に落下する予定でした」と述べており、何らかのイレギュラーがあって、オーストラリアの地表に落下してきたものと見ているようです。このため、同氏は「通常、陸上では見られない光景なのでとてもレアですね」と語っていました。