iOSに搭載されている「バッテリー状態」を示してくれる機能は普段使っているiPhoneのバッテリーが新品時と比較して「どの程度」劣化したかを教えてくれる機能です。これを使用することで、今使っているiPhoneが購入当初と比較して、どの程度劣化しており、新しいものへの買い替えの目安を教えてくれていました。そんなバッテリー状態を示す「最大容量」の表記が「本来の値」を示していないことが確認されたとのことです。
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- Apple is lying to you about your iPhone's battery | ZDNet
リチウムイオン電池は「軽さ」「パワフルさ」が売りであることから、iPhoneやAndroid搭載スマートフォンをはじめ、多くの機器に使用されています。しかし、充電をすればするほど、徐々にバッテリーが劣化して最終的にはフル充電しても「すぐに充電が切れる」という負の側面も存在します。
そんな中、AppleはiPhoneのバッテリーの劣化具合を教えてくれる「最大容量」の表記は新品時のiPhoneの電池容量を100%としたときに「現在のiPhoneのバッテリー」が何%の容量を使用できる状態かを教えてくれる便利な機能を実装したのです。しかし、YouTuberのPayette ForwardはiOS 11.3から導入された同機能について「パーセンテージ表記は不正確だ」と主張しています。
彼らが投稿したムービーでは「iPhone XS」「iPhone 12 Pro」の2つのモデルを用いています。ムービー中に登場するiPhone XSは既に466回充電が繰り返されたもので最大容量が83%と表記されています。これに対して、iPhone 12 Proでは97回の充電を経たにも関わらず「100%」と表示されたのです。バッテリーの寿命を簡単に計測できるわけではないですが、充電回数に比例して単純に劣化すると仮定した場合、466回で83%の表記であれば、97回の充電であれば「96%」付近の数字が表示されると考えられ、「100%」が表示されるのは不自然です。
Payette Forwardでは1つの仮説を立てており「iOSは『iPhoneの仕様書に記載されたバッテリー容量(定格容量)』を100%」として考えて計算している可能性を挙げています。基本的にバッテリーの容量は個体差があり、当初の仕様の容量を上回っているバッテリーが搭載されていることがあります。しかし、Appleはそんな「バラツキ」を考慮せず、定格容量ベースで計算しているため、本来バッテリーが劣化していても、想定よりも高い容量のバッテリーだった場合は定格容量を下回らないため、97回充電した分を含めても100%を上回っていたため「100%」と表示されたのではないかとムービー中では指摘していました。
Payette Forwardのムービーは以下から参照できますが、字幕が存在せず「自動翻訳機能」も使用できないため、英語がわからない人はあまりオススメできないです。