「ハッカー女子を作りたい」14歳の少女が「女の子向けハッカー育成サイト」を設立

画像: YouTube(VICE News)

「女性がサイバーセキュリティの分野のことを『真剣に考えること』はありません。実際、私と同性の友達には『この分野』に触れる機会がないのです」と語る若干14歳で(コンピューターや電気回路の知識を持ち、実際にこれらを使用して活動する)ハッカーのビアンカ・ルイスさんは「Girls Who Hack」という名前の女の子向けハッカー育成サイトを立ち上げたとのことです。

ルイスさんはハッカーの業界で「BiaSciLab」と呼ばれており、次世代を担うハッカーの1人として知られています。彼女は記事作成時点から数年前に選挙報道システムをハッキングした「子どもたちのハッカー集団」の一員であり、業界内では一定の地位があるとのこと。この選挙報道システムのハッキングがきっかけで彼女はSecure Open Voteプロジェクトを立ち上げ、エンドツーエンドの選挙システムの開発に取り組んでいます。

そんなルイスさんが新たに立ち上げた「Girls Who Hack」は彼女と同世代の女の子たちに「ハッキング」に必要なスキルを基礎から教えることが目的です。ルイスさんは「基本的に子どもたちは『技術が優れた大人』から学ぶのでばなく、友人として説明してくれる同年代の人から学びたいと思っているんですよ」と語り、同世代の視点から見た教育サイトの必要性を説明しています。YouTubeのVICE Newsチャンネルが公開しているムービーでは実際にルイスさんがGirls Who Hackの立ち上げの経緯を実際に語っています。

ルイスさんは「私は新しいことを学び、頭を使って、さまざまな問題を解決するのが好きです。そうやって色んなことを学んできたので、これら経験を人に伝えたいと思うようになりました。こういった思いから、最近ではプレゼンテーションや講演活動を積極的に行っています」と語り、「Girls Who Hack」を立ち上げようと思ったきっかけを述べています。

当然、彼女は「サイバーセキュリティの世界は日々新たな脅威や問題が発生し続けており、それらに対応するには、日々自己研鑽が必要である」ことを自覚していますが、今回の活動は将来のための活動であると認識しているようです。彼女は「私が今行っていることは『自分にとっての』キャリアの選択肢を増やすことでもあります。『Girls Who Hack』が流行るなら、これに専念しますし、『Secure Open Vote』が上手くいきそうならそちらに専念します。状況によってはプレゼンや講演の道に進んでいくかも知れません」と語っており、将来のキャリアが未知数ならそれだけ「多くの道」を用意しておくことも重要だと認識しているようです。