北大西洋条約機構(NATO)加盟を巡り、ロシアに侵攻されているウクライナですが、2022年2月27日時点で侵攻開始から3日目が経過しました。当初のロシア側の思惑とは異なり、ウクライナ側の抵抗が異常なほどに強いようで、侵攻中のロシア軍の兵士は士気が低下し、挙句の果てには補給物資の不足による飢餓状態にもなっているとのことです。
- Russians troops are 'asking Ukrainians for food' and 'don’t understand why' they are invading
- ‘We don’t know who to shoot, they all look like us’: Russian soldiers in Ukraine becoming disoriented, US official says | The Independent
記事作成時点でウクライナの西部にあるリヴィウでロシア兵による武力侵攻に応戦するため、国を離れずに留まっているコンスタンティン・エフトゥシェンコさんは捕虜として捕らえたロシア兵の情報をinews.co.ukで説明しています。
彼によると、ウクライナに送り込まれたロシア兵のほとんどが18歳から20歳の若者であるとのこと。「彼らは軍事訓練中に指揮官に『お前たちはあそこに行け』と命令され、移動した結果、何もわからないままウクライナとの戦争に参加することになったみたいです」とエフトゥシェンコさんが語っています。
なお、記事作成時点でロシア軍は大規模な部隊を一気に動かしすぎたためか、進軍に必要な物資不足に陥り、燃料や食料をウクライナの現地に求めざるを得ない状況にあるそうです。エフトゥシェンコさんは「彼らはウクライナで自国の兵士が何人死んだのかといった情報も持っていないようでした。既に多くのロシア兵が亡くなっているというのに」と話し、現状を一切知らされていないロシア兵に同情する様子も示していました。
捕虜として捕らえたロシア兵の今後についてはエフトゥシェンコさんも「どうしたらいいのか正直わかりません」と述べており、何も知らされず、命令に従ってウクライナに送り込まれたロシアの若者の命を奪うべきなのか、犯罪者として裁くべきなのかも決めかねる状況にあるとのことです。
なお、ウクライナでは侵攻するロシア軍に対して、ウクライナ軍だけでなく、何千人もの一般市民が武器を手に取って抵抗をし続けています。当然、ロシア軍としては歩いている一般市民が無害の人物なのか敵なのかも見分けられなかったり、物資不足だったりする状況から、ロシア兵の士気自体も低下しているようです。
これに対して、侵攻されるウクライナ側は自分たちの土地を守るため、士気の高い状態が保たれるため、ロシア側の被害がどんどん大きくなっていくのが現状。記事作成時点では1000人以上のロシア兵が死亡し、数百人が捕虜として捕らえられているとのこと。なお、ウクライナ側の被害はロシアによる侵攻開始から198人(うち3人が子ども)が死亡しているそうです。