ニュージーランドにあるフライドポテト工場に持ち運ばれてきた大量の泥付きのジャガイモをベルトコンベアに乗せて加工しようとしていたところ、ジャガイモの中に手榴弾が紛れていたことが明らかになりました。しかも、この手榴弾は第二次世界大戦当時に使用されていた不発弾であったとのことです。
同国の都市オークランド郊外のイースト・タマキにあるMr Chipsのフライドポテト工場の従業員によると、マタマタの町で収穫された28トンもの泥付きのジャガイモが工場に運ばれてきたそうです。それをベルトコンベアに乗せて作業を行おうとしたところ、監視員が「ジャガイモでもないような、石でもないような奇妙な形のもの」を発見しました。
工場の運用マネージャーを務めるローランド・スピタエルスさんは「発見したものは手榴弾ですが、当初はとてつもなく泥に汚れているジャガイモだと思っていました」と語り、発見されたものが手榴弾であるとは全く、気づかなかったようです。しかし、従業員は手榴弾だとわかっても冷静沈着な対応を見せてくれたようで、スピタエルスさんは従業員のプロフェッショナルな姿勢に感服していたとのこと。
その後、警察が工場に呼ばれた後、ニュージーランド国防軍の爆発物処理班が派遣されることになりました。爆発物処理班が確認したところ、発見された手榴弾は第二次世界大戦で使用されていたミルズ型手榴弾であることが確認されました。なお、手榴弾をX線検査したところ、この手榴弾は訓練で使用される「爆発しないタイプのもの」であることも明らかになっています。
スピタエルスさんによると、今回のようにベルトコンベア上にジャガイモではなく、手榴弾が運ばれたのは工場の30年の歴史でも初とのこと。このため、同氏は「工場のトロフィールームに今回発見された手榴弾を飾りたいと考えている」と語り、手榴弾を返却して欲しいとインタビューで述べていました。