PC向けやサーバー向けのCPUやGPUが高性能化してきたこともあり、従来のファンを回して機器を冷やす空冷システムでは限界が見え始めているのが現状です。このため、より高い冷却効率のある水冷(システム)化するケースがありますが、経年劣化による水漏れ等の問題があり、導入に躊躇する人も多いはず。そんな中、Dellが水冷システムの水漏れを検知する仕組みを開発したとのことです。
- Dell develops technology to detect leakage in liquid cooling solutions
- データ センターの電力および冷却ソリューション | Dell Technologies Japan
昨今の傾向として、GoogleやMicrosoft、Facebookなどではサーバーの高性能化を進めており、より高い性能を持つCPUやGPUを搭載して、AIや科学技術計算などの分野に力を入れ始めています。これらの機器の高性能化を行うと問題となるのは排熱の問題です。
CPUやGPUは計算処理を行うものですが、高い性能のものを使用すると、合わせて大きな熱が生み出されてしまいます。高温な状態が長時間続くと、これらの機器に異常が発生することから、故障の原因にもなってしまいます。このため、CPUやGPUは高温になると、自ら性能を落とす機能が存在しますが、性能自体が落ちるのは使用者にとって本末転倒です。
性能を維持するためには「機器の冷却」が重要になりますが、従来の空冷システムでは限界が出てきてしまいました。しかし、冷却効率の高い水冷システムを採用しても、経年劣化等による水漏れが起きると故障するリスクが存在します。
このように企業にとって、なかなか高性能な機器を導入しづらい状況を打破するため、Dellは水冷システムの水漏れを検知するシステムを開発しました。まずは企業向けに対しての提供を進めるようですが、将来的には個人向けへの展開も期待できるため、高性能ゲーミングPCを買いたくても水漏れの心配で買えない人には朗報かもしれません。