2021年4月19日に中国のサファリパークである「杭州野生動物世界」から3頭のヒョウが逃げ出すという事件が起こりました。事件から3週間以上経過した記事作成時点では2頭を捕獲することに成功したものの、残りの1頭は未だに見つかっていないとのことです。
杭州野生動物世界によると、逃げ出した3頭のヒョウは職員がオリの清掃中に逃げ出したとのこと。しかし、同園は「発表したら客足が遠のいてしまう」という思いから事件を隠蔽していました。しかし、その後、地元住民によるヒョウの目撃情報が相次いで中国警察に寄せられたため、事件が明るみになっています。
その後、中国当局はヒョウの捜索を開始し、事件発生から2日後に麻酔銃により、1頭のヒョウが捕獲。その後、5月8日に後ろ足を負傷していた2頭目のヒョウが発見され、中国当局は捕獲に成功しています。しかし、事件から3週間以上経過した記事作成時点でも3頭目の所在はつかめておらず、捜索は難航しているようです。
中国当局は3頭目のヒョウを見つけるため、上空に990機のドローンを放ち、またパワードパラシュート(車輪付きのモーターパラグライダー)を用いた上空からの捜索を行っています。これ以外にも、水辺には赤外線モーションセンサーを設置したり、撒き餌の要領でニワトリを100羽放ったりもしていますが、残念ながら成果が出ていないとのことです。
基本的に動物園で飼育されているヒョウは自分で狩りをすることを覚えていません。このため、3頭目のヒョウは既に餓死してしまったか、それに近い状態であると推測されており、無事に発見される可能性は非常に低いと見られています。
なお、中国当局はヒョウの逃亡を隠蔽したとして、杭州野生動物世界の関係者5人を逮捕したと発表しています。