GoogleがPixel搭載のカメラ機能を改良すると発表、理由は「人種差別をなくすため」

2021年5月18日に開催されたGoogleの開発者向けイベント「Google I/O」において、Google製のスマートフォン「Pixel」のカメラ機能を改良すると発表しました。Googleによると、カメラには昔から「白人を鮮明に撮影すること」に特化し、事実上の人種差別を行っているため、「有色人種をより鮮明に撮影できるようにする調整を加える」とのことです。

カメラは誕生以来、白人をきれいに撮影することを目的とした「技術的なブラッシュアップ」が行われてきました。記事作成時点では「人種差別」に対して、よりセンシティブな対応が求められます。そこで、Googleは歴史的に行われてきた事実とは言え、潜在的な人種差別を排除することを目的として、同社製スマートフォンの「Pixel」のカメラに改良を加えると発表しました。

Googleはこのプロジェクトを「Image Equity」と呼び、写真撮影に関する外部の専門家と協力して作業を進めています。変更点とされているのは写真を生成するレンダリング処理の際に「より多くの撮影データを基に学習したAI」を使用することで「白人や白い肌の人を『標準的な人』として扱わない」ようにするとしています。

このようにすることで、有色人種の人を撮影した際も、「被写体」に合わせて、ホワイトバランスや明るさを自動調整して、肌の色が濃い人でもきれいな写真が生成されるようにすることが検討されているそうです。

このような動きはGoogle以外にもSNSサービス「Snapchat」を運営するSnapでも行われており、スマートフォンアプリ内で使用されるカメラ機能を「白人に特化しない」調整を行うことを発表しています。