ガラパゴス諸島の「ダーウィンズ・アーチ」が崩壊、「自然侵食」による影響

画像: flickr(Dag Peak)

2021年5月17日にガラパゴス諸島のダーウィン島にある「ダーウィンズ・アーチ」のアーチ部分が崩壊し、アーチ部分を支えていた「2本の柱だけ」になってしまったことが明らかになりました。ダーウィンズ・アーチの近辺はダイビングの名所でもありますが、崩壊の時間帯にダイバーはおらず、けが人等はいなかったとのことです。

ダーウィンズ・アーチはガラパゴス諸島を代表するランドマークで、高さ約43メートル、長さ約70メートル、幅約23メートルの大きさのアーチ状の岩となります。自然にできた建造物であり、神秘的な形状もしていることから、ガラパゴス諸島に観光で訪れる人の多くは「絶対に目にしておきたいもの」の1つに入るはずです。

そんな、ダーウィンズ・アーチですが、2021年5月17日のAM11:20頃にアーチ部分が崩壊。崩壊当時は近くに観光船がいたこともあり、崩壊の時間帯も明らかとなりました。また、このとき乗船していた人々はダーウィンズ・アーチの貴重な崩壊シーンを目撃できた幸運の持ち主ともいえます。ちなみに崩壊後のダーウィンズ・アーチの写真はエクアドルの環境省がTwitterで公開しています。

エクアドル環境省の見解ではダーウィンズ・アーチが崩壊した原因は自然侵食によるものとしています。なお、このアーチ付近はサメやイルカなどを生物を鑑賞するのに人気のダイビングスポットでもありましたが、崩壊時にはダイバーはおらず、巻き込まれた人はいなかったそうです。

ガラパゴス諸島の環境保全団体「Galapagos Conservation Trust」のジェン・ジョーンズ氏は「この崩壊は私たちに『世界がいかに壊れやすいか』を再認識する良い機会です。今回の崩壊は地質学的な事象であり、人間が対処する術はほとんどありませんが、ガラパゴス諸島の貴重な海洋生物を守るためにかつどうすることは可能です」と語っています。