2016年のリオデジャネイロオリンピックと2021年の東京オリンピックの女子100メートル走と200メートル走で2大会連続金メダルを獲得したジャマイカのエレイン・トンプソン・ヘラ選手がメダル獲得後に「自身の試合映像」を投稿したことで、Instagramのアカウントを一時的に停止させられていたことが明らかになりました。
トンプソン選手は金メダル獲得後に自身のオリンピックでの活躍を伝えるためにレース映像をInstagramに投稿しました。しかし、同選手はオリンピックの競技映像をアップロードする権利を有していなかったため、ポリシー違反のアカウントとして、Instagram側で停止されてしまったようです。
その後、Instagramはすぐにアカウントを復旧。しかし、トンプソン選手が投稿したオリンピックの映像は削除されていたとのことです。なお、この事態について、Instagramの運営元であるFacebookの広報担当者は「アカウントの停止自体はこちらの間違いであったため、即座に復旧しました」と説明し、本来はアクセス停止措置をする予定はなく、投稿されたムービーのみを削除する予定だったとしています。
国際オリンピック委員会(IOC)によると、アスリートが大会のコンテンツを投稿する際には個人的な目的でのみ使用することができ、商業目的や宣伝目的での利用は禁じているとのことです。また、選手がスポンサー契約を結んでいる企業でかつオリンピックに出資していない企業への「ありがとう」などのメッセージを送る際にも大会のコンテンツを使用することも禁止しています。
トンプソン選手のアカウントがブロックされた件について、IOCは「大会のコンテンツの放送権を有しているのは権利を保有する放送局のみです。この放送権にはソーシャルメディア上での配信権も含まれています。このため、選手がコンテンツを利用するには『これらの放送局がSNS上で公開した投稿』を共有する以外に方法はない」と説明しています。
