「東京は実在しない都市?」BBCのオリンピック用特設スタジオの大半が架空のものだったことが判明

画像: Twitter(Scott Bryan)

2021年7月23日~2021年8月8日の東京オリンピックの開催期間中は各国のメディアが自国のメダリストを取材したり、オリンピックの速報を伝えるため、開催地に特設のスタジオを作り、そこで放送を行います。しかし、2021年8月7日にイギリス国営放送「BBC」のオリンピック中継中に特設スタジオの全貌が露わになり、ファンが驚愕したとのことです。

この驚愕の事実が視聴者に知らされたのは「Olympic Breakfast」という番組の放送中であり、ほんの数秒間の不具合で「スタジオの大半がクロマキー合成用のグリーンバック」であることが露わになってしまいました。これにより、番組の視聴者は「スタジオの背景に映っている東京の景色は偽物である」ことだけでなく、「出演者は東京にいないのでは?」というあらぬ誤解を招いてしまったようでした。

実際の映像はBBCのPodcast「BBCSounds」の番組に出演しているスコット・ブライアン氏のTwitterアカウントで公開されているムービーで確認することができます。ただし、日本人目線で見ると「日本であまり見かけないデザインのディスプレイ広告や『東京オリンピック』を大きく誇張する表示しかないため違和感しか感じない」ものですが、イギリスの人々の多くはそんな状況を知らないため、実際の東京の景色だと誤解している人が多いのかもしれません。

なお、BBCは特設スタジオ内の大半がグリーンバックであるという事実を隠していたわけではありません。実際にオリンピック開催期間中はブライアン氏がBBC特設スタジオの様子をツイートしており、2021年8月6日のツイートでは、出演者が着ていた白いブラウスが背景に問題を起こすので、急遽衣装チェンジしたことも明らかにしています。

オリンピック用のメディアセンターに設置されている各国メディア用のスタジオは基本的に窓のない部屋になっているため、放送中に外の様子が見えている放送は「全て合成である」と考えた方がいいですね。そもそも、こんなことを放送を見ながら気にしたことはないですが……