オーストラリアのシドニーにあるタロンガ動物園で飼育されているとある鳥が「人間の赤ちゃんの泣き声」をモノマネを披露したのですが、その完成度の高さにTwitterで大きな話題になっているとのことです。
赤ちゃんの泣き声のモノマネを披露した鳥はコトドリと呼ばれる鳥です。オーストラリアの博物館によると、コトドリは「チェーンソーの音」「車のエンジンの音」「犬の遠吠え」「その他の動物の鳴き声」などのあらゆる音を真似る事ができる擬態の専門家であるそうです。
タロンガ動物園の鳥類を担当しているリアン・ゴエンビオフスキー氏は「このコトドリの『エコー』は電動ドリルの音や火災報知器の音、動物園での避難案内の『今すぐ避難してください』といったアナウンスも真似できます」と語り、名前の通り、芸達者なコトドリだと説明しています。
同氏によるとエコーは1年ほど前から「赤ちゃんの泣いている声」を練習するようになったとのこと。しかし、シドニーでは記事作成時点で新型コロナウイルス感染を抑制するため、ロックダウンが行われており、どのようにしてエコーが「モノマネ」を完成させたのかは明らかになっていません。実際にコトドリの「エコー」が赤ちゃんの泣き声のモノマネを披露している様子はTwitterのタロンガ動物園が公開しているムービーで確認することができます。
Bet you weren't expecting this wake-up call! You're not hearing things, our resident lyrebird Echo has the AMAZING ability to replicate a variety of calls - including a baby's cry!
📽️ via keeper Sam #forthewild #tarongatv #animalantics pic.twitter.com/RyU4XpABos
— Taronga Zoo (@tarongazoo) August 30, 2021
この「さまざまな音をモノマネする」習性は主にコトドリのオスに見られるもので、繁殖期の6月~8月にかけては1日約4時間にも渡って「モノマネ」を披露するとのこと。基本的にコトドリがモノマネを行うのは「交尾のとき」か「メスが求愛行動を打ち切ったとき」にしか、このようなことをしないそうです。この行動を行うのは「他の場所が危険であることをメスに認識させる」ために、捕食者の声真似等を行っているのではないかとみられています。
なお、メスのコトドリも音をモノマネする能力を有しているそうですが、基本的には「防衛」等の理由で行っている可能性が高いとのことです。