「子どもたちにドイツの歌を学んで欲しい」と語る極右政党の党首、「好きな歌は何?」の質問に答えられず大恥をかく

画像: Twitter(Anton Rainer)

ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢」の党首を務めるティノ・クルパラ氏が子ども向けのテレビ番組に出演しました。同氏は番組内で「子供たちにはドイツの歌を学んで欲しい」と少年レポーターのアレクサンダー君に語るという場面がありました。直後、アレクサンダー君の「好きな歌は何ですか?」の質問をクルパラ氏が受けましたが、何も答えられず、恥をかくというハプニングが発生したとのことです。

2021年9月26日にドイツでは連邦議会選挙が行われるため、それに向けて極右政党の「ドイツのための選択肢」から立候補したクルパラ氏はドイツの子ども向けニュース番組「logo!」に出演し、ドイツ文化の重要性を強く訴えました。インタビューでクルパラ氏が強く語ったのは「ドイツの哲学者やドイツの伝統的な民謡や歌を全国で教えることが重要なんです」ということで、国の歴史や文化を守るという「右翼的な思想」の重要性を説明しました。

クルパラ氏はレポーターを務める12歳のアレクサンダー君に対して「君たちには学校でもっと『ドイツの民謡』や『ドイツの歌』を学んで欲しい」と語りました。しかし、アレクサンダー君は「僕たちは学校でたくさんの歌を既に学んでいて覚えるのが大変です」として、これ以上の歌を覚えるのは難しいかもしれないと感想を述べています。

そして、アレクサンダー君が「ちなみに、(クルパラさんが)好きなドイツの歌は何ですか?」と逆質問。すると、クルパラ氏は「好きな歌か・・・。えーと、今考えないといけないんだけど、思いつかないんだよね」と回答ができなくなり、急遽「歌は思いつかないんだけど、詩人だったらハインリヒ・ハイネが好きだよ」とごまかしつつも何とか回答することに成功しました。このインタビューの様子はDer Spiegelの編集者であるアントン・レイナー氏のTwitterアカウントで公開しているムービーで確認することができます。

ペンギン議長の一言
クルパラ氏は「インタビューで話す内容」を準備できていなかったのでしょうか?本人が「ドイツ固有の歌」に興味がなかったとしても、さすがに何らかの理論武装をしてからインタビューに臨むはずなので……