カナダのニューファンドランド島に住む夫婦が一軒家を丸ごと持ち上げた後、海上に浮かべて別の土地に移動させて、無事作業を完了するという、とんでもない引越しを実現したとのことです。
- VIDEO: Couple uses boats to float their home to new property | KUTV
- A Canadian Couple Floated a House Across a Half-Mile Waterway to Shift It to Another Address
ニューファンドランド島在住のダニエレ・ペニーさんとカーク・ラベル夫妻は同じ島内にある町「マッキバーズ」にある「築100年の家に住みたい」と考えていました。しかし、この夫婦はその家が建っている土地は所有しておらず、どうしようか悩んでいたそうです。すると「所有者が築100年の家を取り壊して、新しい建物を建設しようとしている」ことを夫婦は聞きつけることになりました。
そこで、ペニーさん夫妻は家の所有者と交渉し、築100年の家自体を引き取ることに成功しました。その後、所有者の土地から家を移動させるための方法を模索しましたが、陸路の移動は周辺の電線に引っかかってしまうことから断念。そこで、この夫婦は近くの海上に家を浮かべて約0.5マイル(約800メートル)の距離を移動させて、残りの距離を陸路で移動するプランを立てて、実行することにしました。
この家には海岸線まで運ぶために「車輪付きの鉄骨」を用意し、さらに海上に浮かべるため、プラスチック製の28個の樽を底部に設置しました。この方法は1960年代に道路が発達していない時代に行われていた「家の水上移動」で使われた方法とのことでした。しかし、水上での移動はスムーズにいかず、家の一部に海水が入り込むという事態が発生。当初、3隻のボートでの移動を予定していましたが、沈んだ部分をなんとか浮かせるため、別のボートを手配しました。実際に家の引越しのため、海上を移動している様子はFacebookのKeith Goodyearのアカウントが投稿しているムービーで確認することができます。
その後、目的の土地まで無事移動できましたが、家には海水が入り込んでおり、乾くまでは居住できない状態となってしまいました。しかし、ペニーさん夫妻は「新しい家を建てた方が安上がりだったのでしょうが、過去の歴史にもあった『引越し方法』の再現に参加できたことは素晴らしいですし、一生の思い出にもなりました」と語っており、今回の大移動は満足だったと述べていました。