イランの女子サッカー代表選手に「男性の疑い」がかけられる

画像: Flickr(James Boyes)

ヨルダンサッカー協会はアジアサッカー連盟(AFC)に対して、イランの女子代表チームに所属するゾフレ・クーダイー選手が男性の疑いがあるとして、性別検査を行うよう要求しました。クーダイー選手は女子アジアカップ予選でヨルダン対イランの試合において、PKを2本セーブする大活躍をしていました。

2021年9月25日に開催された女子アジアカップ予選のイラン対ヨルダンの試合は0-0のスコアレスドローとなり、PK戦の結果4-2でイランが勝利。同国は初めて2022年女子アジアカップの出場権を獲得しました。しかし、ヨルダンサッカー協会はPK戦で相手のシュートを2本セーブしたクーダイー選手が「女性にしては身体能力が高すぎるのではないか」等の理由から2021年11月5日付でAFCに性別検査を求める抗議文を送付しました。

ヨルダンサッカー協会の会長を務め、ヨルダン国王の三男でもあるアリ・ビン・フセイン氏は「もし、この内容が事実だとしたら非常に深刻な問題です」と語り、過去のイラン女子代表選手の問題もあったことから、しっかりと調査を行うべきだと述べました。

イランは2014年に性転換手術を行っていない選手4人が女子代表チームでプレーしていたことが判明し、2015年には8選手が「男性ではないか」との疑惑がかけられたこともあり、同国では無作為な性別検査が行われるようになったそうです。

イラン代表チームの選考を担当するマルヤム・イランドゥスト氏はファンに対して「心配しなくても大丈夫です」と述べており、自チームの選手が性別検査を問題なくパスしている状況にあり、再検査されても男性と判定されることはないことを示唆する発言をしていました。