ブラジルの高速道路が崩落、原因は近くで行われていた地下鉄のトンネル工事が原因か

画像: YouTube (The Sun)

2022年2月1日にブラジルのサンパウロで地下鉄のトンネル掘削工事を行っている現場の真上にあったマルジナウ・チエテ高速道路が崩落するという事故が発生しました。なお、この事故で死者は出ていないとのことです。

このトンネル工事はスペインのアクシオナ社が実施していたもので、掘削作業中に作業現場の上にあったサンパウロで最も交通量の多いマルジナル・チエテ高速道路の一部が崩落してしまいました。

当局によると、当時現場にいた50名の作業員は無事トンネルから脱出することができ、その際に作業現場から噴出した下水道の汚水に一時飲み込まれることになった2名の作業員は病院で手当てを受けたとのことです。

この工事を依頼した地下鉄の運営会社はウェブサイトで「地下鉄用トンネルの掘削中に下水道の水が浸入し、事故が発生した」と報告しています。マルジナル・チエテ高速道路の崩落現場の様子はYouTubeのThe Sunが公開しているニュース映像で確認することができます。

サンパウロ州の州知事を務めるジョアン・ドリア氏は記者会見で「地下トンネルの掘削工事の際に水道会社のサンパウロ州基礎衛生公社が所有する汚水収集装置に衝突した」と述べています。

しかし、工事を担当したアクシオナ社は「現在、原因を調査していますが、少なくとも弊社の掘削機は汚水収集装置とは3メートルほど離れていることが確認できています」と語っており、記事作成時点では汚水収集装置と掘削機が衝突したという事実を否定しています。

ちなみに、この地下トンネル工事は当初2012年に完成予定でしたが、ブラジル国内の不景気の影響で何度も資金が枯渇しており、記事作成時点では2025年の完成を目指して工事が進められているとのことです。