2022年のスマートフォンの世界市場は減少する見通し、インフレと新型コロナが原因

市場調査会社TrendForceが報告したレポートによると、2022年のスマートフォン市場は新型コロナウイルスと世界的なインフレにより、減少する見通しであることが明らかになりました。2022年第1四半期のスマートフォン生産台数は3億1000万台で、前四半期比12.8%減になる見込みになるとのことです。

TrendForceのレポートではスマートフォン市場の減少について「世界的なインフレ」と「新型コロナウイルス感染の影響」の2つを主な要因として挙げています。インフレの要因となっているのはロシアによるウクライナ侵攻で、この侵攻により多くの国でロシアへの経済制裁を強めた影響が色濃く出たものと見られています。

また、もう1点の新型コロナウイルスについては中国のゼロコロナ政策によるもので「中国でのロックダウン(都市封鎖)」が原因の1つ。このロックダウンにより、世界のスマートフォンの多くを生産している中国で工場の稼働が低下したことで生産数が減ったことも一因とされています。

なお、スマートフォンの世界市場はこれらの原因で減少していますが、そんな状況下でも販売シェア1位は中国となっています。しかし、新型コロナによるロックダウンの影響も受けており、今年の市場シェアは24.2%から21.1%に低下。また、2022年の総出荷予測も3億2500万台から2億8300万台に低下する見込みです。

2022年の全世界スマートフォン出荷台数シェアランキング予想では1位が中国で21.1%、2位がインドで13.1%、3位がアメリカで11%程度になるのではないかとTrendForceは述べています。