唇はなぜ肌の色と違って「赤い」のか?

人間の唇は体の他の部位と比較して、見た目も触った感じも異なることに違和感を覚えたことがある人もいるはずです。なぜ、唇は他の部分と比べて赤く、敏感で乾燥しやすいのかLive Scienceが説明しています。

イギリスのラフバラー大学でヒト生物学の教授を務めるノエル・キャメロン氏は「唇や『食事』『呼吸』『会話』の面で非常に重要です」と語っており、人として生活する上で重要な役割を唇が担っているとのことです。

ニューヨークのジャマイカ・ホスピタルによると、唇には約100万個の神経終末が存在するため、何かに触れたり、温度や水分量の変化に影響されやすかったりするそうです。キャメロン氏は「唇の皮膚は顔の外側の皮膚と口の中の粘膜の境目を形成しています」と述べており「粘膜は脳の感覚皮質の大部分を占めるため、非常に敏感です」と続けています。

また、唇には上向きの動きを可能とする5つの筋肉と下向きの動きを可能とする4つの筋肉があり、細かい動きも大きい動きも可能となり、一般的なコミュニケーションも行うことが可能になるのです。キャメロン氏は「このような性質から『P』や『M』『W』『B』といった文字を発音することが可能になります」と述べています。

また、唇の皮膚は非常に薄く、メラニン細胞の数が少なくなっています。このような特徴に加え同氏は「毛も生えず、汗腺もないことから、結果として血管の色が良く見えるようになり、それが顕著な赤色に見える理由にもなるのです」と語り、唇が赤く見える理由を語っていました。

ペンギン議長の一言
ただし、唇を保護するものがほぼないとも言えるため、乾燥しやすくカサカサになりやすいようですね。普段からリップなどを使用して、ケアしておくのもよさそうです。