大雨を降らせる?「土砂降りドローン」がUAEでテスト開始

アラブ首長国連邦(UAE)は年間降雨量が100mm以下となっており、水不足が深刻です。この事態を打破するため、同国は研究段階の「土砂降りドローン」のテストを開始しました。

UAE to test cloud-busting drones to boost rainfall - BBC News

UAEの水不足に対する対策はコレが初めてではなく、2017年から1500万ドル(約16億3600万円)を投じて、降水量改善プロジェクトを進めています。記事作成時点では雲の中に塩の微粒子を散布する「クラウドシーディング」を本格運用しています。

これにより、降水量が増加しており、増加した3割程度がクラウドシーディングによるものではないかと言われています。しかし、増加したといっても、そもそもの量が少ないため、UAEではもっと降水量を増やしたいという思いがあるようです。

このため、同国ではイギリスのレディング大学で研究中の「クラウドバスティング(土砂降り)ドローン」の導入も勧めており、まずは試験運用を行うとのこと。このドローンは雲に飛び込んで電気ショックを与えることで、雲粒の電荷のバランスを変更することを目的にしています。

これにより、多くの雲粒が結びつくことで、やがて大きな水滴となって地面に落下してくるようで、結果的に雨が降るという結果をもたらします。この研究について、UAEの降水強化科学研究プログラムでプログラムディレクターを務めるAlya Al-Mazroui氏は「これらのドローンにより降水が促されるはずです」と語っており、UAEの降水量増加の立役者としての期待値が高いようです。