「iPhoneやAndroidでポルノ視聴がNGに?」ポルノ規制法が可決の方向へ

スマートフォンの登場とともに爆発的に普及し、現在では生活する上でなくてはならないものにまでなっています。このため、様々な用途でスマートフォンを使用している人も多いはず。そんな中、アメリカのユタ州ではスマートフォン、タブレットで成人向けコンテンツ(いわゆるポルノコンテンツ)の視聴を排除するため、法改正の動きが始まっています。

Utah is about to pass a law making iPhones filter porn — but only if other states pass one, too - The Verge

記事作成時点でアメリカのユタ州のスペンサー・コックス知事が「全てのモバイル機器に対して、未成年者に有害なコンテンツをブロックする設定を義務付ける法案」に対して、2021年3月25日の期限までに署名を行えば、ユタ州の州法としてポルノ規制法が成立する状況になっています。

この「有害コンテンツのブロックする設定」というのはスマートフォンなどに搭載されている「ペアレンタルコントロール」機能です。2021年3月時点ではiPhoneやAndoridを含めて基本的に全ての端末はこの機能がオフになっており、初期状態でポルノコンテンツの視聴が可能です。

この州法が成立すると、同州で販売される全てのスマートフォン、タブレット端末で「ペアレンタルコントロール機能」が有効になるため、最初からポルノ向けと判断されたコンテンツは視聴できなくなります。このフィルターを解除するためには、端末の製造メーカーが提供するパスコードが必要ですが、提供方法等はまだ何も決まっていません。

ただし、州法の施行には「ユタ州を除く、他の5つの州で同じ内容の州法が成立すること」が条件とされており、ユタ州で成立したとしても、すぐに実行に移されることはありません。また、ユタ州の憲法に示されている「情報に対して自由にアクセスする」権利に抵触するという問題もあり、法律の成立には障壁がいくつもあります。

このため、ポルノ規制が本格化するのは難しいとの見方ですが、2016年にPornhub等のポルノサイトに対して警告文を設定する法律が成立した後に12を超える州で同じ法律が可決された例もあり、今後の情勢次第ではどのような方向性に進むかは判断しかねる状況です。

ペンギン議長の一言

現時点では、可決しても実行に入る見込みはないとされています。しかし、この法律が実際に実行に移った場合には、全世界にこの動きが広がる可能性がありますね。