スクウェア・エニックスがSteam版「ニーア オートマタ」の改良パッチを開発中と発表

画像: SQUARE ENIX (NieR: Automata)

2017年3月17日に販売が開始されたSteam版の「ニーア オートマタ(NieR: Automata)」には性能の高いPC上で動作させても、フレームレートが低下するなど、多くの問題を抱えていました。この問題に対して、同作品のファンが自ら非公式のパッチ(Mod)を作成して作品自体の完成度を高めるなど、涙ぐましい努力が行われましたが公式パッチは提供されませんでした。しかし、発売から4年経った2021年4月13日にスクウェア・エニックスが同作品をアップグレードするパッチを開発中であることを明らかにしています。

ニーア オートマタは2017年2月23日にPlayStation 4版がスクウェア・エニックスより販売が開始されました。発売当初から同作品が持つ「独特の世界観」や「キャラクター」「ストーリー」など多くの要素が高く評価され、記事作成時点で全世界の出荷本数とダウンロード数の累計で500万本を超える大ヒット作品となっています。

しかし、PlayStation 4版の発売から1カ月後に発売されたSteam版はPlayStation 4 よりはるかに性能高いPC上であっても、「一部シーンでフレームレートが低くなる」など移植の際の最適化部分で問題がいくつも散見されました。その後、有志のユーザーが自分たちで非公式のパッチ(Mod)を作って対処する方法が取られましたが、スクウェア・エニックスから公式のパッチが提供されることはありませんでした。

ニーア オートマタは作品の完成度自体が高いこともあって、この問題は大きく取り上げられることにはなっていませんでしたが、2021年3月18日になって「Xbox Game Pass」と「Microsoft Store」でも配信が開始されたことで大きく動きます。新たにMicrosoftで配信された同作品では「4K/HDR対応」等のさまざまな改良が施されており、Steam版よりも明らかに内容が改善されたものになっていたのです。

この事実に対して、ずっと問題を放置され続けていたSteam版のプレイヤーは激怒。ニーア オートマタのSteamページで低評価レビューの嵐が巻き起こりました。これまではSteamのページでも非常に高い評価を受けていた同作品ですが、この影響で評価は急落。レビューページにも「スクウェア・エニックスは4年間バグを放置した挙げ句、SteamではなくMircrosoftで改良版を販売しています。Steamで買うのはやめましょう」といった内容の投稿が大量に行われ、大炎上してしまいました。

この事態を重く受け取ったスクウェア・エニックスはTwitterで「ニーア オートマタのSteam版アップグレードパッチは現在開発中です。詳細は後日お知らせします」とツイート。Steam版のニーア オートマタでもXbox Game PassやMicrosoft Store版と同等レベルのパッチ提供を示唆するアナウンスがされました。

スクウェア・エニックスはこの騒ぎで「ブランドイメージ」を低下させてしまう形となり、4年間パッチを提供しなかったことに対する手痛いしっぺ返しを受けた格好となっています。

ペンギン議長の一言

NieR: Automataは私もプレイしており、これまで遊んできたゲームの中でもトップクラスに素晴らしいと感じた作品です。作品自体に罪はないので、興味のある方は是非プレイしてみてください。