日本の読み方「ニホン」か「ニッポン」か問題、海外でもなぜか話題に

2021年7月23日に行われた東京オリンピックの開会式の場内アナウンスが日本選手団を紹介するときに「ニホン」と紹介し、元バレーボール選手の河合俊一氏などが「ニッポン」と呼ばれなかったことに驚いたことで話題となりました。どういうわけか、この話題は日本だけでなく海外でも話題になっているようです。

日本の英語読みは「Japan(ジャパン)」が正式名称とされていますが、この表記はマルコ・ポーロ氏が「ジパングリ」と書き残したものから、徐々に発音が変わっていったとされています。この発音は中世の中国語の発音から来ていますが、実際の正式名称は「二ホン」もしくは「ニッポン」の2つです。これは「日出ずる国」を表す「日本」という文字が「二ホン」とも「ニッポン」とも呼べるからです。

しかし、「ニッポン」という呼び方については戦時中の大日本帝国を連想させることもあり、ナショナリズム的な思想が強いとされています。このため、スポーツイベントなどでは応援の意味合いも込めて「ニッポン」という言葉を使用します。ただし、日本国内では「二ホン」「ニッポン」のどちらを使用しても良いとされていて、「日本銀行」をNHKでは「二ホンギンコウ」と呼びますが、お札には「Nippon Ginko」と書かれていたりするのも事実。ほかにも、大阪府の日本橋は「ニッポンバシ」、東京の日本橋は「ニホンバシ」と呼ばれるなど地域によって、呼び方が変わることもあります。

このような日本の歴史的事情が海外でも取り上げられることとなり、「イギリスにもアルビオンやブリテン、ブリタニア、UKなどの読み方があるよ」などイギリスでも同様の事例があるとの意見。ほかには「ニッポンは国自体を表し、ニホンは海や言語を表すと教えられたなぁ」「ニッポンは愛国心の強い人が使うと聞いた」といった実際に日本で住んだことのある人の実体験から来る意見などが交わされていました。変わった意見では「ゲーム会社で日本一ソフトウェア(ニッポン)と日本ファルコム(ニホン)があるよね。どっちが好きかな?」「日本ファルコムを選びます!イースが好きだから」と好きなゲームで呼び方を選ぶ人もいました。

ペンギン議長の一言
結論としては「日本海(ニホンカイ)」や「日本語(ニホンゴ)」など、明確に決められた固有名称は正しい読み方で呼べば、他は好きに呼んでいいようですね。

日本銀行は「ニッポンギンコウ」が正式名称なのですが、元記事が指摘している「NHKでの表記ゆれ」が発生しているというのが事実かどうかは何とも言えないです(6年ほど前はニホンでもよかったらしい)。放送用語委員会の資料(PDFファイル)によれば、ニッポンギンコウが正しいようですし……