「圧倒的に不評」基本プレイ無料になったウイイレ新作「eFootball 2022」に大批判の嵐、コナミが謝罪する事態に

画像: Steam(eFootball 2022)

サッカーゲームの老舗タイトル「ウイニングイレブン」の新作が「eFootball」とタイトルを変えて、2021年9月30日にリリースされました。本タイトルは記事作成時点でPS5/PS4、Xbox Series X/S、Xbox One、Steamで配信されていますが、ユーザー評価は著しく低く、Steamに至ってはユーザーレビューの90%が低評価となり「圧倒的に不評」という烙印が押されることになりました。ゲーム開発元のコナミデジタルエンタテインメントは「ゲームのクオリティが低かった」として謝罪するという事態に発展しているようです。

ウイニングイレブンシリーズは第1作の「Jリーグ実況ウイニングイレブン」が1995年7月21日にPlayStation用のゲームソフトとして発売され、記事作成時点で26年続く老舗のサッカーゲームタイトルとして知られており、海外では「Pro Evolution Soccer(PES)」というタイトルで販売されています。記事作成時点では「FIFA」シリーズと並ぶ2大サッカーゲームとして知られており、そのシェアを取り合っているのが現状です。

そんな中、2021年9月30日に基本プレイ無料としてリリースされた「eFootball 2022」は2019年9月22日に発売された「ウイニングイレブン 2020」以来の2年ぶりの完全新作(ウイニングイレブン 2021はデータアップデートのみ)であり、多くのファンに期待されていました。

しかし、蓋を開けてみると「ゲーム全体のパフォーマンスが悪い」「選手が引きずられて倒されてもノーファウルなのに、優しく接触したプレイでファウルを取られる」「パススピードが前作より遅い」「選手の動きや顔が不自然になる」など、ゲーム全体としても、サッカーファンにとっても、サッカーゲームとして「酷い内容」とされています。実際にゲームをプレイしたEpic Player氏はTwitterでeFootball 2022の不自然なゲーム画面とあわせて「こんな内容だとFIFA22の方しか愛せなくなる」と投稿しています。

eFootball 2022への不満を感じる意見はゲームだけでなく「スマホアプリ版のウイニングイレブンを移植してきたみたい」とする意見もあり、スマートフォンだから扱いやすかった操作性をゲーム機版に移植してきたような設計となっているため「逆に操作しづらく、わかりにくい」とした意見もあるようです。また、リリース直後の時点では多くのプレイモードが未実装で体験版のような状態であるため、その点も低評価につながっているようでした。

これらの評価を重く見たゲーム開発元のコナミデジタルエンタテインメントはTwitterで謝罪文を投稿する事態に発展。謝罪文には「本商品について、様々な問題点に関する不具合の報告を制作チームでも確認しております。皆様のご期待にお応えできなかった点については誠に申し訳ありません」と書かれており、これまで同シリーズ作品で似たような謝罪が行われたことが(記憶には)なかったプレイヤーが多かったため、今回の謝罪文の発表はプレイヤーに驚きを与えることにもなりました。

謝罪文の後には今後の方針も掲載されており、「継続的なアップデートでゲームのクオリティ向上を行うこと」「(ゲームモード不足を補うため)順次コンテンツの追加を行うこと」「ユーザーにアンケートを実施し、送られた意見を基にアップデートも随時実施」の3点を行い、10月中に最初のアップデートを行うことも約束されています。

このようにeFootball 2022はリリース直後から前途多難な状態となっており、今回の問題で多くのシリーズファンが離れてしまうことが危惧される状態となってしまいました。今後のeFootballシリーズの復活は起こり得るのか要注目です。

ペンギン議長の一言
私はウイニングイレブンをオフラインでプレイするのが好きだったのですが、基本無料と知ってからプレイしておらず、躊躇している状態です。
(特に酷いのは低スペックのゲーム機でのプレイで、PS5版等のハイスペックな環境ではそれなりに遊べるようですが……)

気になるのは基本無料のスタンスです。基本無料にしてしまうと、ビジネスモデル的にゲーム開発や運営にかかる費用を回収するために「集金」が必須になります。当然、開発元も「プレイヤーに楽しいゲーム体験を提供すること」よりも「利益を重視したゲームを提供すること」に重きを置くことになるので、このままいくとFIFAとの差がますます引き離されてしまうのかもしれません。