任天堂が「Nintendo Switchのハッカー」を刑務所送りにしたFBIに感謝の弁を述べる

画像: Flickr (Jeramey Jannene)

Nintendo Switchの海賊版ゲームをプレイするためのソフトウェアやゲーム機本体をハッキングするためのデバイスを作成・販売したとして「Team Xecuter」のリーダーを務めていたゲイリー・バウザー被告が禁固3年4カ月の実刑判決が2022年2月10日に言い渡されていたことが明らかになりました。この報道を受けて、任天堂は彼を刑務所送りにする判決を言い渡したことについて感謝の弁を述べたとのことです。

アメリカ司法省によると、バウザー被告はNintendo Switch、Nintendo 3DS、NES Classic Editionのほか、SONYのPlayStation Classic 、MicrosoftのXbox向けのハッキングするためのソフトウェアやハッキング用のチップを作成していたTeam Xecuterのリーダーの1人だったそうです。彼は同組織が作成した製品を販売するためのWebサイトの管理を任されていました。

検察はTeam Xecuterの活動により、任天堂は推定で6500万ドル(約75億4000万円)以上の損失を被ったとしています。バウザー被告は2021年には任天堂に対し、1000万ドル(約11億6000万円)の賠償金を支払うことに同意していましたが、裁判所は2022年2月にバウザー氏に対して、40カ月の禁固刑を言い渡しました。

バウザー被告に実刑判決が下ったことに対して、任天堂は「任天堂ならびに他のゲーム業界に対して大きな損害を与えていた大規模な違法行為を取り締まっていただいたことに感謝いたします。弊社は連邦捜査局(FBI)、国土安全保障調査部(HSI)、ワシントン州西部地区連邦検事局、アメリカ司法省コンピューター犯罪・知的財産部刑事課、アメリカ司法省国際課の多大なご支援に感謝したいと思います」とプレスリリースで述べました。

バウザー氏の弁護側は「推定被害額については実際にこの規模に相当するかどうか怪しく、過去の統計からも意図的に高い金額が設定される傾向にあります」と説明しており、被害自体は人気ゲームの作成スタジオや一部のクリエイターのみに限定されることから、もっと被害額は小規模になると反論しています。

また、このニュースを見た海外ユーザーのコメントには「ゲームの改造チップを販売しただけなのだから、賠償金を支払うだけでいいと思う。人生の3年間を失うのはやりすぎなのではないか」といった意見が多数寄せられていました。