2022年7月8日の4時30分(日本時間の同日17時30分)ごろからカナダ最大の通信事業者であるロジャーズ・コミュニケーションズで大規模な障害が発生しました。この影響により、同事業者の提供する通信網が麻痺した結果、インターネット通信はおろか、銀行ATM、電話(緊急電話)も繋がりづらい状況になっているとのことです。
ロジャーズ・コミュニケーションズは約1100万人が使用している携帯電話向けキャリアでもあり、その他、様々な通信事業も行っています。このような大規模なキャリアで障害が発生してしまった影響でカナダ国内のインターネットトラフィックは通常時の約75%程度にまで低下しているそうです。
また、この障害の影響で電話回線にも影響が及んでしまっているようで、オタワ警察は「ロジャーズのネットワークを利用している方は大規模障害の影響で911との通話に問題が発生する可能性があります。繋がらなかった場合は再度かけなおすか固定電話または別キャリアの回線で電話してください」とTwitterで呼びかけを行っています。
We recognize that @Rogers Network customers are experiencing a Canada-wide outage affecting cell and internet services
Some may experience issues connecting with 9-1-1
If your call fails, please try again, or call from a landline or cell phone with another provider#ottnews
— Ottawa Police (@OttawaPolice) July 8, 2022
ロジャーズ・コミュニケーションズは「現在、復旧に向けて作業を行っています。しかし、今回の大規模障害の「根本的な原因」の究明には至っていません」と述べており、障害の復旧には時間がかかる見通しであると説明しました。また、今回のような大規模障害は15カ月前にも発生しており、障害原因によっては同社の信用度にも大きな影響を与えるかもしれません。
また、今回の障害の影響はインターネット接続や電話回線のみならず、銀行ATMや旅券局、通行料金の決済システム(日本でのETC)などのシステムにも影響を及ぼしているとのことでした。