「レゴブロックっぽい見た目の本物の銃」を製造したメーカーが大きな反発を受けてしまう

画像: Instagram(Culper Precision)

アメリカの銃器製造メーカーのCulper PrecisionがBlock19という商品名の銃を製造・販売しました。特に法律に抵触しているわけではないのですが、この銃が「レゴブロックで作ったおもちゃ」のような見た目であることから反発を受けることとなり、販売が停止されたとのことです。

Block19は実際のグロック製の拳銃の見た目をレゴブロック作品のようにカスタマイズしたものです。カラフルな見た目であることや外装の凹凸の形状から知らない人が見たら「レゴブロックで作った『おもちゃ』かな?」と勘違いするような見た目であり、製造元のCulper Precisionは「子供の頃に誰もが夢に見た『おもちゃの銃』を実現しました」と説明しています。

しかし、この銃が実際に販売されると、銃規制を推進する活動団体「Moms Demand Action」の創設者であるシャノン・ワッツ氏はLEGO社に対して「Block19が販売された事実」を通達。すると、デンマークに本社を構えるLEGOはCulper Precisionに対して、商品の製造と販売を中止するように要求したとのこと。その後、中止の要求を受け取ったCulper PrecisionはLEGOの通達通り、製造を中止することを決めました。

ワッツ氏によると、アメリカでは2021年だけで子どもによる銃の誤射事件が165件以上発生しているとのこと。このため、同氏は「この銃を最初に見たとき、たくさんの子どもたちが死んでしまう」と語り、おもちゃの銃と勘違いした子どもの誤射事件がますます増加するかもしれないと感じたため、行動を起こしたそうです。

アメリカでは本物の銃を忠実に再現した子ども用のおもちゃを製造することは違法とされているのですが、銃器メーカーがおもちゃに似せた銃を製造することは禁止されておらず、今後も議論を呼ぶことなりそうです。