1日3杯のコーヒーで「脳卒中や心臓病のリスクを引き下げる」という研究結果が報告される

コーヒーが好きな人は非常に多くいると思いますが、そんな人達にとって、朗報とも言える研究結果が報告されました。研究によると「1日あたり3杯までのコーヒーを飲むことで心血管疾患(脳卒中や心臓病)のリスクを軽減する」とのことです。

研究チームを率いたハンガリーのセンメルワイス大学心臓血管センターのジュディット・サイモン博士は今回の研究について「心疾患の診断を受けていない集団において、コーヒーの定期的な摂取が心血管に及ぼす影響を体系的に評価した最大規模の研究です」と語り、研究結果の有用性が高いことを示唆しています。

この研究には46万人以上が参加しており、研究チームをこの参加者をコーヒーの摂取量に応じて「コーヒーを全く飲まない人(全体の22%)」「1日0.5杯~3杯飲む人(全体の58%)」「1日3杯以上飲む人(全体の20%)」の3つのグループに分けています。

そして、研究チームは各グループの参加者の情報を分析し、参加者の中でMRIスキャンを受けたことのある約3万人はそのスキャン画像を用いて、コーヒー摂取が及ぼす心臓への影響を分析しました。すると、「1日0.5杯~3杯のコーヒーを飲む人」が「あらゆる原因による死亡リスク」を12%、「脳卒中のリスク」を21%、「心血管疾患による死亡リスク」を17%軽減することが明らかになりました。

サイモン博士は「今回の研究結果から1日3杯までのコーヒー摂取は心血管疾患に対してポジティブな影響があることが示唆されました」と語っており、まだ具体的なメカニズムは明らかになっていないものの、結果的には良好な結果を導いていることが示されたとしています。

なお、2021年6月には1日4杯までのコーヒーの摂取が慢性肝疾患のリスクを低減することも示されており、コーヒーの飲用によるポジティブな効果が徐々に明らかになってきているようです。