「16歳、爆薬を買う」少女が爆破事件の容疑者に、ギャングの抗争で未成年を利用したとの見方も

2021年5月23日にスウェーデンの都市マルメでレストランが爆破されるという事件が発生しました。この事件で21歳と23歳の男と16歳の少女が爆破事件の容疑者として逮捕され、起訴されています。16歳の少女は12キログラムの爆薬を購入した容疑で起訴されているとのことです。

起訴状によると、2021年5月23日に発生した爆破事件により、店に4000ポンド(約61万円)の被害、近くの車の破損、店主に聴力障害等の後遺症を与えたようです。なお、事件における死者はいませんでした。3人の容疑者は「可燃性または爆発物を用いた暴行」「破壊行為」「人への暴行行為」の罪で起訴されています。

警察によると、この爆発事件は「ギャングの抗争」に関連した事件であると見ているようです。スウェーデンでは2021年5月に同様の爆破事件が多発しており、今回の爆破事件も「なんらかの復讐目的で行われた爆弾テロ」と警察は考えているとしています。

弁護士のトーマス・オルヴミル氏は「今回の事件はスウェーデン国内にいるギャングが18歳未満の人間を積極的に利用していることがわかる代表例です」と語っています。同氏によると「スウェーデンでは未成年者がどんなに重大な犯罪を犯したとしても、刑は軽く、短期間で出所することが可能だからです」と続け、未成年者に甘い国の体制が逆にギャングに利用されているとのことです。

オルヴミル氏は「おそらく起訴された2人の男は爆弾を設置しただけで、起爆したのは少女だろう」と考えており、仮に捕まったとしても刑が軽くなるようにしていると見ています。なお、本事件の裁判の日程は記事作成時点では決まっておらず、容疑者は3名とも罪を認めていないそうです。