アメリカでは2022年に中間選挙が控えています。中間選挙は2021年1月21日にアメリカ大統領に就任したジョー・バイデン大統領のこれまでの政策に関する信任投票ともいえる重要ない意味を持つのですが、2021年12月12日~2021年12月14日の間で行われた世論調査で同大統領の支持率が30歳未満の世代で大きく低下していることが明らかになったとのことです。
この調査では「バイデン大統領の働きについての賛否」を問うものだったのですが、30歳未満の有権者の回答では「強く反対」「やや反対」と答えた人は約50%に上ったことが明らかになりました。この質問でバイデン大統領を「評価する」と答えた人が約27%であったため、若者の大半から支持を失いつつあるようです。
この減少率は2021年1月に行われた調査と比較しても顕著に表れており、当時の世論調査では同世代のバイデン大統領の支持率は50%を上回っていましたが、約1年で3割未満にまで低下してしまったのです。ちなみに若者以外の世代の結果を見ると、バイデン大統領は他のどの世代でも50%以上の支持を集めている状況であり、若者以外の年齢層では50%を割る結果にはなっていません。
なお、バイデン大統領および副大統領を務めるカマラ・ハリス氏は「このような結果となっているのは政権が成し遂げてきたことをジャーナリストが報道しないため、国民から正しい評価を得られていないのです」というような説明をしており、報道機関やジャーナリストを非難する声明を出しています。
バイデン大統領が就任して以降、国政面では「アメリカ経済における物価上昇」と「新型コロナウイルスの感染拡大」の2つが大きな問題になっており、問題の解決に向けた社会政策法案も可決まで時間がかかる状態となっています。また、2021年8月にはアフガニスタンに駐留しているアメリカ軍を強制撤退させた結果、反政府武装勢力のタリバンに政権を掌握され、タリバンが人道的に問題のある政策を実施していることについてもバイデン政権が非難される理由となっています。