「方向性の違い?」飛行機内でパイロット同士が殴り合いの喧嘩をしてしまう

画像: Flickr (Dylan Agbagni (CC0))

フランスの航空会社Air Franceが運航するスイスのジュネーヴ発、フランスのパリ行きの飛行機で機長と副操縦士がコックピット内で殴り合いの喧嘩をしました。この騒動で事故等は起きなかったものの、大喧嘩をした2人は停職処分になってしまったとのことです。

スイスのLa Tribuneの報道によると、この便の離陸直後から機長と副操縦士は険悪な関係となってしまったそうでした。この直後に口論となった後は一方が殴り掛かり、大喧嘩へと発展。客室乗務員が仲裁に入る事態になってしまいました。

それでも、機長と副操縦士の険悪な状況が続いていたのか、この客室常務員は目的に到着するまでコックピットの中にいたとのことでした。当時、このハプニングは外部に漏れることなく、報道されることはありませんでした。

しかし、フランスの航空事故調査局(BEA)が2022年8月24日にAir Franceの一部のパイロットは安全な運航手順を遵守する意識が低いとする報告書を発表。その事例として当時のパイロット同氏が運航中に殴り合いの喧嘩を行った例が挙げられたのです。

これ以外にも飛行機内で燃料漏れが発生した際に本来行うべき「エンジンへの電力供給カット」「早急に近くの飛行場に着陸する」などの安全策を取らんかったことも指摘。しかもこの問題は2017年から2022年の間で同様の問題が3度も発生していたことがあきらかになりました。

Air Franceはこの報告書の内容に対して「飛行後にパイロットが自身の運行のレビューを行い反省点や改善点を分析すること、マニュアルの遵守をより厳格化するなど、BEAの勧告に従います」と述べています。