「コンクリートも食べてしまう」超有害なカタツムリがアメリカを侵食中

画像: Flickr(Scot Nelson)

2022年6月23日にアメリカのフロリダ州で有害なカタツムリとして知られるアフリカマイマイが確認されました。この結果、同州はこのアフリカマイマイを駆除するため、様々な対応を行っているとのことです。

一般的なカタツムリは植物を食べる程度で比較的無害な生き物ではあるのですが、このアフリカマイマイはそのような次元の話では済むようなものではありません。実際、アメリカ農務省はアフリカマイマイについて「地球上で最も色んな地域に侵食しやすい害虫の1種であり、農業だけでなく環境にも甚大な被害をもたらすカタツムリです」と説明。

一般的なアフリカマイマイは体長は18センチメートル以上にもなり、一生の間に何千個もの卵を産むくらい繁殖力が高く、車やゴミにしがみつくことで、色んな場所に移動することも知られています。そして、それだけではなくサルモネラ菌髄膜炎を引き起こすことでも知られるネズミ肺腺虫と呼ばれる寄生虫を媒介することもあるそうです。このため、アフリカマイマイを扱う場合は手袋を着用し、決して素手では触ってはいけないとフロリダ州農産物・消費者サービス局が警告しています。

また、同局は以前からYouTubeのFDACS DPIでもアフリカマイマイを警告するムービーを公開し、住民にこのカタツムリを見かけたら通報するよう呼びかけを行っています。なお、アフリカマイマイは病気を媒介する以外にもコンクリートを食べてしまうため、様々な問題を引き起こす可能性も指摘しています。

なお、フロリダ州では1975年と2021年の過去2回にわたってアフリカマイマイの駆除を行っており、いずれの根絶作業もカタツムリの発生から成功するまで長い期間を要しているようですが、今回の駆除作業も無事作業を終えることができるのかについて、注目を集めています。