視力を95%失ったスケートボーダーの男性「目隠しオーリー」で2つのギネス世界記録を更新

画像: YouTube (ギネス世界記録 公式チャンネル)

記事作成時点で95%の視力を失われてしまったスケートボーダーの大内龍成さんがスケートボードの「オーリー」と呼ばれるトリックを目隠しをした状態で行い「1分間の時間制限で何回オーリーを行えるか」「失敗せずに何回オーリーを行えるのか」の2種目でギネス世界記録を樹立したとのことです。

大内さんは小学生のときに網膜色素変性症と呼ばれる難病にかかり、このときから徐々に視力が落ち始めていました。その後、14歳になって、友達が持っていたスケートボードで遊んだことをきっかけに、スケートボーダーの道に進んでいったとのことです。14歳の時点では既に視力低下が進行している状態でしたが、大内さんによると、この時点ではスケートボードを行うのに大きな支障はなかったそうです。

その後、スケートボードにハマった大内さんは毎日怪我をしながらも、様々なトリックを習得しました。しかし、視力の低下とともにできるトリックも減っていったとのこと。それでも当人は「病気であることを変えることはできない」と考え、現在は白杖を持ちながらスケートボードに乗るスタイルで様々なトリックに挑戦しています。

そして、ギネス世界記録に挑戦することを決めた大内さんは同世界記録の「視覚障がい者部門」を選択せず、健常者部門の「目隠しをしながら、1分間何連続でオーリーを決められるか」「目隠しをしながら何回連続でオーリーを決められるか」の種目に挑戦。前者の種目では1分間に33回連続でオーリーを成功、後者の記録では142回連続でオーリーに成功するという世界記録を更新しました。実際の挑戦の様子はYouTubeのギネス世界記録 公式チャンネルが公開しているムービーで確認することができます。

ちなみにオーリーとはスケートボードの前輪が先に浮くジャンプでスケートボードのトリックの中で基本技の1つとされています。大内さんがこのトリックの世界記録を選んだ理由について「難しいトリックで挑戦するよりは、なるべく多くの人が挑戦できるトリックでやる方が意味があると感じたから」と語っています。

実際にスケートボードをやっていない人で大内さんの挑戦を見て、スケートボードのオーリーをやってみたいと思った人はYouTubeのNOLLIE SKATEBOARDING JPで公開しているムービーを参考にしてみるのもアリかもしれません。